エントリー方法を間違え、就活そのものを失敗している学生が非常に多くいます。
この記事ではそうならないために、就活における「エントリー」の正しいやり方について解説します。
エントリーの重要性を理解していますか?
就活を行っていくにあたり、「エントリー」という作業は欠かせません。
なぜなら御存知の通り、エントリーをしない限り、企業から内定を取ることは絶対にありえないからです。
ただ、リクナビを開くと見きれないほどの企業が並んでいて、「あなたのオススメ企業はこれ」「あなたと同じ学部の先輩はこんな企業を受けています」なんていうことを言われ続けて、きっと頭が混乱しているかと思います。
ですが、悩んでいる暇はありません。なぜなら、エントリーは就活で最も大事と言っても過言ではないからです。
エントリーは就活全てのスタートです。
間違った企業にエントリーをしてしまえば内定が出る可能性が格段に減る一方で、中には内定が出やすくて待遇の良い企業もたくさんあるため、エントリー先を改善するだけで就活がうまくいくケースは非常に多いです。
これはまさに「エントリーを制するものは就活を制す」とも言えます。
完全に何かの漫画のパクリですが、早めにエントリー方法を習得しておくことは非常に価値があります。
また、今回解説する方法は、一社も内定が取れず就活を終える学生が増えてきている現代就活の中、平均して3社以上の大手企業から内定を獲得した学生たちが実際に実践した方法です。
効果が出ている方法なので、ぜひ参考にしていただきたいと思います。
それでは、早速話していきましょう。
1.エントリーに関する基礎知識
まずは、エントリーに関する基礎知識について解説します。
基礎知識とはいえかなり重要な事を話していくのでぜひしっかり読んでください。
1-1.エントリーとは
エントリーとは、学生が企業に対して入社意思を伝える方法のことです。
ちなみにエントリーには2種類あることをご存知でしょうか?
意外と大事なことなので、まずはじめに説明しておきますね。
エントリーには、
- 「プレエントリー」
- 「本エントリー」
の2種類があります。
「プレエントリー」とは、リクナビなどの就活サイトでボタンひとつでできるエントリーのこと。
早い話が、リクナビ上でボタンポチッで完了する、あれです。
おそらく、エントリーのハードルを下げるために、リクナビが作った言葉だと思われます。
一方、「本エントリー」とは、詳しい個人情報を入力するなどして行うエントリーのことです。
名前、大学名、学部名、所属サークル、資格など色々入力するため、少し手間がかかるのが特徴です。
一般的にはプレエントリーしたことで本エントリーも行ったこととして扱ってくれるのですが、
中にはプレエントリー後に「本エントリーしてください」という旨のメールが来て、改めて本エントリーの作業を行う必要がある場合もあります。
つまり、
- プレエントリー → 選考
- プレエントリー → 本エントリー → 選考
- 本エントリー → 選考
選考に進むまでにはこの3種類の流れがあるということになります。
特に2番目、プレエントリー後に本エントリーがあるパターンはメールチェック忘れが命取りとなるので、忘れずに、届いたメールから本エントリーを済ませるようにしましょう。
なお3番の方法はあまり知られていないようですが、非常に重要です。
つまり、リクナビなどを全く使わなくても、各企業のHPにはエントリーフォームがついているため、いきなり本エントリーに進むことも可能なのです。
しかも、この方法をうまく活用すれば、内定が取れる確率を上げることも可能です。
この方法については後ほど詳しく解説するので、「いきなり本エントリーに進むのが重要なんだな」ということを覚えておいてください。
と、ここまでが前段のようなものです。
これからかなり長文の記事で「エントリー」についてだけをひたすら語っていきますが、飽きたり居眠りしたりしないでいただきたいと思います。
先ほども書きましたが、「エントリーを制するものは就活を制す」です。
なので「なんだ、ボタンポチッで終了する簡単な作業か」と軽く考えないでいただきたいと思いますし、一般的な就活生がみんな必死になっている自己分析やOB訪問なんかより10倍くらい重要です。
「就活を成功させたい!」「少しでも志望度の高い企業から内定が取りたい!」と思っているのであれば、少しでも甘い部分があってはいけません。もう既に勝負は始まっていますからね。
1-2.エントリーを行う時期
経団連の決まりに従い、就活情報の解禁時期になると各企業の門が開きます。
最近ではこのルールを破ってエントリーを開始している企業も増えてきていますが、基本的には解禁時期にならない限りはエントリーは不可能です。
ちなみに過去数年、毎年のように就活スケジュールの変更が入っていて、前年までの流れから大きく変わる年は特に対策が難しくなっています。
今年の就活はどの時期から就活情報が解禁されるか?、必ずチェックしておきましょう。
ちなみに解禁日には毎年おかしなことが起こります。
例年、解禁日にはリクナビなど就活サイトも一斉にオープンすることになるのですが、大学生からのアクセスが多すぎて一時的にリクナビのサーバーがダウンします。
もはやこれも就活における恒例行事の1つです。
ぶっちゃけ、別にこの日にリクナビに登録したからといって就活が有利に進むわけでもないし、日付が変わるのをPCの前で待っているのも、おかしな話です。
早くに登録できたからといって、何も有利になることはありません。
サーバが落ちているときは何もできないので、諦めてその日は寝ましょう。笑
解禁日から2〜3日経ってから、焦らずにエントリーしていけば何の問題もありません。
問題はそんなことより、「どの企業にエントリーするか」です。
※Twitter上では、「リクナビサーバー落ちてて入れない、マジ最悪なんだけど」「やったついに入れた!」など騒いでいる学生が毎年現れるが、実に滑稽である。
2.エントリーする会社はどう選べばいいのか
ここからは、実際にあなたがエントリーするべき企業をどのように選んでいけばいいのか、その選び方について解説していきます。
2-1.リクナビに振り回される大学生
一般的な学生のエントリーの仕方は、以下のようになっています。
リクナビにログイン
↓
いろんな企業を見ていく
↓
「へー、うちのOBはこんな企業に入社してるのか」(企業推薦機能から)
↓
「へー、自分に合ってる会社はこういう業界か」(自己分析機能から)
↓
「お、テレビでよく見るあの会社だ、とりあえずエントリーしておこっと」(人気企業ランキングから)
↓
「へー、じゃあこの推薦された会社もまとめてエントリーしておこう。」(一括エントリー機能から)
後日、友人と会って
「オレはこんな会社にエントリーしたよ。そっちは?」
↓
「オレはこんな感じ。てかこの会社知ってる?今調子よくて、先輩も内定してたよね」
↓
「うわ、オレエントリーするの忘れてたわw 帰ったらエントリーしよー」
以上、これは典型的なダメな就活生の例です。
何が言いたいのかというと、「良くも悪くも、多くの学生はリクナビに振り回されている」ということです。
就活が始まった時点で、「この業界にこだわりがある」という学生は少ないため、いろんな企業を見ようとして目移りしてしまうことがあると思います。
視野を広げるのは悪いことではないのですが、広げるのであれば意志を持って広げなければおかしな方向に進んでいく可能性もあります。
ここで、びっくりする話をしようと思います。
リクナビが勧めてくる会社は、別にあなたにピッタリの会社ばかりではありません。
ちょっとプロフィールを登録したくらいで、ぴったりの会社を推薦することがそもそも無理です。
じゃあ勧められた会社は何なのか?というと、あれはただの「広告」です。
リクナビに掲載している企業は、お金さえ払えば特定の大学・学部の学生に対して、「あなたにぴったりな企業です」という案内を出すことができます。
つまり、リクナビは企業からの広告費でビジネスをしているということです。(さすがに、へんてこりんな企業が表示されると学生の満足度が下がるので、多少のマッチングはしていると思いますが)
そういった意味で、リクナビのお客様はあくまでも情報を掲載している企業です。
学生を満足させるよりも、企業を満足させることのほうが100倍重要ですから、学生に対して本当の意味でぴったりな企業をオススメしてくれるわけではありません。
たくさんお金を払ってくれた会社には、たくさんエントリーが集まるように学生にPRをしていくということです。
しかし、そんなことにも気が付かずに平和ボケしている学生たちは、推薦された企業が「あたかも自分にぴったりな会社をリクナビが選んでくれたんだ!」と思ってエントリーしていきます。
あと、友達とどこの企業にエントリーするか相談するなんて論外中の論外です。
自分の人生を自分で決めなくていいの?人に言われてエントリーした会社に面接に呼ばれたとして、本気で望むことができるの?
と、ここまでリクナビについて書いてきましたが、勘の良い学生なら気がついたかもしれません。
就活でまず初めに行うことは、リクナビを見て表示されたエントリーすることではありません。
企業情報を集めるための「企業・業界研究」です。
リクナビに左右されて言われるがままにエントリーするのではなく、
広い視野を持ち、冷静に自分が受けるべき会社をどこにするのかを調べていくことが重要になります。
それからエントリーの作業を始めても遅くはありません。
2-2.現実的にあなたが受かりやすい企業を受けていく
一つ、面白い話があります。
私の先輩で、大学時代はマスコミュニケーション学部に所属していたAさんという人がいます。
Aさんはまず自己分析をしました。
すると学部がマスコミ系なので、その学問を活かすために大手広告代理店やテレビ局、新聞社などの企業を受けていったとのことです。
周りの同じ学部の友達も同じように、揃って広告関係の企業を受けたとのことです。
こうした業界は給料も高くて魅力的な職場だとは思いますが、もちろん学生からの人気も高く倍率も高いです。
大手広告代理店の電通や博報堂の倍率1000倍をゆうに超えます。
Aさんもそのことは知っていました。
けど、周りの友達も同じ企業を受けるし、自己分析もしたし、ということで特に疑問を持たずに同じようなやりかたで就活していったそうです。
・・・結果はどうだったのか?
友達も含めて全員が、受けた企業でES落ち、もしくは二次面接までに落とされたとのことです。
Aさん本人は電通に入りたかったらしく悔しかったそうです。
ここでぼくは一つ、Aさんに質問をしてみました。
K「その学部から電通に内定が出た人は過去にいるんですか?」
Aさん「数年前くらいに1人入社した人がいるみたいだよ」
K「え?だったらAさんは、まさか自分がその学部の中の数年に1人の逸材だとでも思ったんですか?笑」
Aさん「そんなわけないじゃん笑 あー、たしかにそう考えると・・・無謀だったのかもね」
以上、お分かりいただけましたでしょうか。
たしかにマスコミ系の勉強をしてきた人が広告やテレビ業界を受けるのは一見普通に思えます。
ですが、これらの業界は就活生に非常に人気の業界で、特に一芸に秀でていないような一般人が内定を取るのは本当に難しいです。
マスコミ系の学部で、大学4年間ずっと仕事に直結する学問を学んできたにも関わらず、数年で1人しか内定が出ないのだから、まさにAさんの言うとおり「無謀」かもしれません。
ちなみにAさんの大学は俗にいうFラン大学ではないですよ。
私大で、偏差値はかなり高い大学です。
それでも、友達も含めて全員が落とされてしまうというのが、リアルな就活なのです。
このエピソードからぼくが言いたいことは、
「いくら学問に直結していて、志望度が高いとしても、無謀な企業を受けても時間の無駄」ということです。
無謀な挑戦をすればするほど、他の企業を受けるチャンスが無くなり、気がついたら受ける会社が無くなってしまうこともありえます。
そんな、記念受験みたいなことは就活において不要です。
あなたが行うことは「内定を獲得すること」この一点に尽きます。
1つ、倍率というキーワードが出てきましたが、
倍率の高い受かりにくい企業ではなく、倍率が低く受かりやすい企業をぜひ受けた方が内定を獲得できる可能性は高くなります。
ぼくも就活していたときにこれに気がづいて、とにかく倍率が低く受かりやすい企業を中心に受けていました。
受かりやすい企業というとブラック企業や中小零細企業が多いのではないか?と勘違いする人も多いですが、そんなことはありません。
誰でも知っているような大手企業であっても、様々な理由で倍率が下がることはある。
こうした企業を中心に受けていければ、現実的に内定を取れる確率は上がっていきますから、Aさんのような悲惨なことにはなりません。
※ちなみにAさんは結局、内定を一つも取れずに卒業し、今は非正規雇用として事務系の仕事をしています。
先日、「できるものなら就活をやり直したい」と話していたAさん。
Aさんからは「これからの就活生には、私のようになってほしくない」という言葉をもらい、
ブログ掲載の許可をもらって、この記事を書かせて頂きました。
ということで、自分が受かる可能性のある会社を受けることが、就活成功へのまず最初の重要ポイントになりますよ。
それでは続いて、受かりやすい企業の見つけ方について説明していきましょう。
2-3.OB・OGが内定している企業名をチェック!
受かりやすい企業を見つける方法としてまずはじめにやっていただきたいことは、大学のキャリアセンターや就職支援室に足を運ぶということです。
何をするかというと、過去の内定先リストを見せてもらいます。
ほとんどの大学で、キャリアセンターからOB・OGが内定先の企業のリストを見ることができます。Web上で公開しているケースもあるみたいなので、リストの確認方法は大学に問合せてみましょう。
※ちなみにぼくの大学では大学内のネット上でログインして閲覧する形式でした。
リストが手に入ったら、あなたの学部から過去にどんな企業に内定が出ているのかをチェックしていきましょう。
同じ学科、まで絞ると絞り過ぎかなと思うので、学部で十分です。
あまり古くてもしょうがないので、見るのは過去5年間だけで良いと思います。
これによって、非常に重要な情報が手に入ります。それは、
- OB・OGが一人でも入社している企業→あなたも内定を取るチャンスがある
- 入社した先輩がいない企業→内定を取るチャンスは限りなくゼロに等しい
ということです。
もしかしたら、ん?と思うかもしれませんが、これは非常に重要な考え方です。
あなたが受けようと思っている企業は、相当マニアックな企業じゃない限り、過去に同じ学部の先輩たちも受けている可能性が高いです。
なぜなら、きっとあなたと考え方や価値観が似ている先輩たちが多いから。
じゃあ、そんな先輩たちが揃って受けた企業にもかかわらず、過去5年も内定が出ていない企業というのは、非常にあなたが入りにくい企業であることが分かります。
分かりやすく言えば、あなたが所属する学部を代表する5年に1人の逸材でない限り、内定を取れる可能性が限りなくゼロだということです!
つまり、先輩が入社しているかいないかで、「その企業を受ける自分が無謀な挑戦をしていないかどうか」を調べるということです。
企業からしても、過去に5年も内定を出していない大学の学部から内定を出すのはリスクが高いです。前例のない事をするのを、企業は好みませんからね。
あとは、こうした難易度の高い会社は避け、過去に内定実績がある企業を中心にエントリーしていけば、あなたが内定を取れる確率は極端に上がります。
そもそも多くの学生は自己分析して、自分の軸に合った企業や、リクナビで推薦される企業ばかりを受け、無謀な挑戦ばかりをして勝手に落ち続けてしまいます。
過去の先輩の就職先なんてまず調べないし、そこからエントリーしていく企業を効率的に選択していく、なんてことは誰もやっていません。
ですのでこの「過去の先輩たちの就職先を調べる」という非常に効果的かつ簡単なことでも、あなたは周りの学生たちを出し抜くことが可能です。
まだやっていなければ、今日からすぐやりましょう。
2-4.BtoCの有名企業は、まずは避けるのが懸命
例えば、目薬メーカーの「ロート製薬」という企業があります。非常に知名度の高い会社ですね。
その証拠に、採用人数はたったの30人の枠に対して、約3万のエントリーが来るといいます。倍率はなんと1000倍(!)です。
1000倍という数字が少しピンとこない場合は、あなたが大学受験をした時のことを思い出してみてください。
倍率が高い学部があったとしても、せいぜい2〜3倍だったはずです。それに対して、ロート製薬は1000倍。
つまり、内定が取れるのはロート製薬を受ける1000人の学生の中で最も優秀な1人だけ。
ぼくなら、こういう会社は受けません。
無駄にES書いて、説明会行くのも面倒ですからね。どうせ落ちるものは受けない。その代わりに、受かりやすい企業にもっとたくさんの時間を使ったほうがいいです。
ま、「私は、1000人の中で選ばれし1人になる自信がある!」というのなら話は別ですが、特に大学時代に秀でた経験がないような一般的な学生なら諦めたほうが良いと思います。
紹介したロート製薬はあくまでも一例ですが、企業の知名度が高い企業は多くの場合BtoCメーカーです。
BtoCというのは、一般消費者向けに商品を販売している会社を意味します。
例えば、明治製菓、日清食品、朝日新聞、フジテレビ、花王、資生堂、味の素、などなど・・・
つまり私達が普段から名前を目にする企業ですよね。会社名も知られているし商品も有名。
なので学生も興味を持ちやすく、倍率が極端に上がってしまう傾向にあります。ロート製薬でも1000倍なので、他の企業も同様に高い倍率になっています。
こうした企業ばかりを受けていたら、当然ながらとんでもない倍率に巻き込まれて落とされ続けてしまいます。
BtoCは受けるな!というわけではないですが、しっかり倍率を確認した上で、倍率の低めの企業もエントリーしていくことが非常に重要です。
2-5.受かりやすい企業を見つけるには「就職四季報」がオススメ
以上、受かりやすい会社受かりやすい会社と連呼してきましたが、非常に効率よく企業の倍率を調べることが出来る方法があります。
就職四季報という本をご存知でしょうか?
もし知らないなら、今すぐ買ってください。それくらい重要な本です。リンク貼っときます。
この本には、大手企業を中心に企業の倍率データが書いてあります。したがって、この本の情報を元に倍率が低い企業を中心に受ければ、当然あなたが内定を取れる確率は上がっていきます。
シビアかもしれないです、確率論で受けていくことは非常に重要です。
例えば、いくらマスコミ系の勉強を何百時間したとしても、やはり電通や博報堂に内定を取るのは本当に難しいのです。
これは努力とか学歴とかそういう話ではなく、確率論の話です。
目安として、倍率50倍以下の企業であれば、積極的に受けていくべきだと思っています。
100倍や、それ以上になると、エントリーは出来てもESを通過する確率が一気に下がってしまうので注意。
2-6.倍率が低い企業の3つの特徴
ちなみに倍率が低い企業の特徴には、大きく分けて3種類あります。
- 知名度が低い
- 採用人数が多い
- 離職率が高い
この3つのうちのどれか1つに当てはまる会社は倍率が低くなりやすいです。
3の離職率が高いという企業については、もちろん入社してからシゴカれるとかブラックだとか何かしらの理由があるかとは思いますが、内定が取りやすい企業であるということに変わりはありません。辞める人が多ければ、補充する人もたくさん必要になるからです。
ぜひ就職四季報をバイブルとして持ち歩き、様々な企業について調べていただきたいと思います。
また、就職四季報には、
- 平均年収
- 離職率
- 大学別の採用人数
- 男女別、文理別の採用人数
- 社内の男女構成比
- 有給消化率
などといった、就活生が気になるデータも分かりやすく書いてあります。
2chやみんしゅうなどの当てにならないデータより、こうした正しいデータを元に就活をすべきだと、私は思います。
2-7.受かりやすい企業の中で、あなたがエントリーする企業を決める
以上で受かりやすい企業の見つけ方を解説してきましたが、「じゃあとにかく受かりやすい企業を受けまくればいいのか!」と勘違いしないでくださいね。
企業の数は本当に多く、倍率が低いところだけでも数百社以上はゆうに超えています。
そして当然、1人の学生が受けられる企業の数には限界がありますので、倍率が低い企業の中から自分が興味のある企業を選んでいく必要があります。
それには、あなたが重要視するポイントから優先順位を決めて、企業を絞っていけばOKです。
例えば、
- 給料
- 福利厚生
- 勤務地
- 仕事内容
- 残業
- 有給消化率
- 離職率
- ワークライフバランス
- 地元で働きたい
- すぐに現場に出たい
など、あなたが就職先を選ぶ上で重要視したいポイントはいくつかあると思います。
もちろんこうした価値観はあなたにとって重要なので、無視してはいけません。
こだわりが強すぎると受ける企業の数が極端に減ってしまうので強すぎは良くないですが、適度な優先順位はあった方がいいです。
ここで重要なのは、優先順位をつける順番です。
- まずは倍率の低い企業をリストアップする。
- その上で、あなたの価値観に合う企業を選択し、エントリーしていく。
このやり方なら、価値観に合う会社に入社できる確率が上がるだけでなく、就職浪人する確率が減ります。
安全に成功できる、ということです。
倍率を無視して企業選びをするので、みんな無謀な挑戦ばかりして体力を消耗してしまいます。
受かりやすい企業を積極的に受けていくことで、あなたが内定が取れる確率は間違いなく上がりますよ。
ぜひ、リストアップの作業をやってみてくださいね。
3.受かりやすい企業を中心に受ける5つのメリット
2章までの流れで、あなたが受かりやすい企業のリストアップができると思います。
リストが作れたら、まずは片っ端からそれらの企業を受けていきましょう。ここまで絞り込んできたので、より好みするのではなく出来る限り多く受けましょう。
この出来る限り多くの企業を受けるということが重要です。
ここでいう多く受けるというのは、「多くのエントリーシートを提出しよう」ということです。
ちなみにぼくは、エントリーしたのが350社、実際にエントリーシートを提出したのが70社でした。
70社と決めてエントリーシートを提出したのではなく、体力の限界まで頑張って提出しまくったら70社だった、という幹事です。
この頑張りこそが、ぼくを就活成功へと導いたといっても過言ではありません。
逆に、20社くらいでいいんじゃないの?と控えめに考えている学生は確実に失敗します。
3章では、この「出来る限りたくさん受ける」という考えのメリットを5つほど紹介したいと思います。
メリット1.場数を踏むことで自らの力がつく
就活は初体験という学生がほとんどです。
あなたもそうだし、周りの大学生にとっても初めてだし、勝手がわからないと思います。
例えば、
- 説明会を欠席するときに連絡したほうがいいのかしなくてもいいのか?
- 冬場、コートはビルの外で脱ぐのか、中で脱ぐのか?
- 名刺は持っておいたほうがいいのか、持たなくてもいいのか?
- 面接室に入るときは何回ノックをすればいいのか?
- SNSのアカウントは非公開にしておいた方がいいのか?
など、初めてなのでよくわからないと思います。
ESを書くときや、面接を受ける時もまったく同じですよね。
「学生時代に頑張ったことは?」なんて聞かれて即座に答えられる学生なんてまずいないです。
準備をしてきているから、ある程度まとまった話ができるものだと思いますが、準備ゼロならよくわからず、きちんと答えることは難しいと思います。
そんなはじめての就活であなたに自信を持たせてくれるのは、「経験」です。
つまり、たくさんやれば慣れていくということです。
何度も場数を踏めば踏むほど、自分が書いた文章がより良くなっていくし、面接では人前で話すことに対する嫌な気持ちが無くなっていき、気持ちが楽になります。
ぼくは、当初は緊張しまくりの汗ダラダラでしたが、就活序盤から数えて30社ほど面接を受けたところからコツを掴めました。
なので、最初はうまくいかないとしても、最低でも30社くらいは場数を踏んでいただきたいです。
そうすれば、気持ちに余裕を持った状態で選考に挑むことが可能になります。
たとえば、第一志望の企業をいきなり受けるのはめちゃくちゃ緊張しそうじゃありませんか?
けど、第一志望の前に練習台として30社くらい受けたあとなら、第一志望の企業から内定が取れる確率もきっと上がることでしょう。
理想は、滑り止め企業を早めの時期に30社くらい受けて、その後で第一志望の企業の面接が入ってくる形でしょうか。
ベンチャーや外資系は面接が早いので、練習台としていくつか受けていくとメンタルが鍛えられてオススメです。
メリット2.多くの企業に触れることになり、ビジネスにおける視野が広くなる
エントリーし、ESを出すことになれば、その企業のことを調べることになります。
そうすると「これまで全然興味もなかったけど、意外と良い企業だな」という企業に出会うことが多々あります。
これは非常に価値の高い発見です。
もし仮に、自分が受けたい企業だけに絞り込んで就活をやってしまうと、自分の知識の外にある企業に目を向けることすらできません。
ですが、どうでしょう。
「名前は聞いたことがないけど、給料が高いし福利厚生もバッチリで、なおかつ自分の学んできたことが生かせる会社があったとしたら・・・」
こういう会社をスルーしないためにも、たくさんの企業を受けていくことは非常に重要なのです。
先ほど、ぼくは350社エントリーして70社ESを提出したといいましたが、
その中には、元々志望度が高かったけど、調べてみたら合わなそうだったからESを出すのをやめた企業もたくさんありました。
逆に視野を広げて受けていたからこそ、まったく興味がなかったけど自分の求めるものを満たしている企業にいくつも出会い、積極的にESを提出していきました。
興味のなかった企業を受けると、その企業のHPや説明会から新しい知識を得ることも可能です。
得られた知識は、関連する他の業界の面接で話のネタになることもありますから、ピンポイントで特定の業界を受けている人よりも、周辺業界まで広く受けている人のほうが知識が深くなります。
企業を絞る就活にはデメリットがたくさんありますが、
受かりやすい企業をたくさん受けていくというぼくのやり方は、メリットだらけでデメリットが一切存在しません。
メリット3.受ければ受けるほど就職留年を避けることができる
就職浪人より新卒の肩書きのほうが印象がいいから留年するらさいけど、一度落ちたのに翌年採用されるのか?と疑問だった。条件はかなり厳しいのね。親は大変だなぁ。
日刊ゲンダイ|「卒業せず」10万人突破も…“就職留年は逆効果”と採用側 http://t.co/pTXoEnXHRC— おょねこ (@oyonekooyoyo) 2014年7月23日
就職留年をしている学生は例年10万人以上というデータがあります。
さらに、就職したけど正社員になれずに非正規雇用になった人やフリーターになる人を含めると、20万人近くの人が就活を失敗していると言われています。
そんな時代背景がある中で、少なくとも一社内定を獲得することには大きな価値があるのではないでしょうか。
ぼくがここまで解説してきた倍率が低い企業を片っ端から受けていく方法を取れば、たった1社内定を獲得することは難しいことでも何でもない。1社なら誰でも内定取れます。
受けてる会社が多いと1社落ちた時のダメージも軽減されるので、就活をしていく中で自分の気持の中に余裕も生まれてきます。
心に余裕があれば、面接の場でも緊張しなくなります。
「この会社落ちたら就職浪人することになる!」という状態と、
「別に落とされてもあと30社以上持ち駒企業が残ってるから、リラックスして受けよう」という状態では、
どちらが内定を取れる確率が高くなるかは一目瞭然ですよね。
たくさん受けていき、持ち駒企業を積み上げていった事実が、あなたの背中を後押ししてくれます。
メリット4.難関企業から内定が取れる確率を着実に上げることができる
前述のとおり、この方法を愚直に行えば「内定がひとつも取れない」ということはまず無くなります。
さらに、あなたが早めに1社内定を取れれば、その後どんなに就活を失敗しても、来年の4月からの就職先はキープできていることになりますよね。
内定を持っているという事実が、あなたを強くしてくれるのです。
内定を1社、2社、3社、とうまく獲得していくと、さらにメンタルが強くなります。
別に、内定先は行きたい会社じゃなくてもいいんです。「内定を取った」という事実があなたの武器になります。
そうすれば、内定ゼロ状態なら受からないような有名企業でも、内定3つ持ってる状態なら受かるかもしれませんよ。
たくさん内定を取っても何の問題もありません。
もし2社目の内定が1社目より魅力的な企業なら、1社目は辞退すれば良いです。ただそれだけの話。
ぼくも4社内定を取ったので、入社することにした1社以外はお断りの連絡を入れました。
別に断ってもトラブルなんて起こりませんし、ぼくより多く内定を取った人もたくさん知っていますが、みんな断りまくっています。就活ってのはそういうものなのです。
ある意味、あなたはかなりラッキーです。
なぜならこのブログを知らない多くの学生は、1つも内定を取っていない状態にもかかわらず難関企業にチャレンジをしていきます。
あなたの周りの友達も、きっと似たようなギャンブル就活をしていることでしょう。
これは非常にリスクが高く、本当にオススメできません。
内定が取れる可能性が低いことに加えて、全て落ちたら就職留年という現実が迫ってきます。
レベル1の状態でボスに挑戦して、勝てますか? 死にますよね。笑
武器も持たず、仲間もいない状態で、裸でボスを倒せるわけがないです。
1社ずつ選考を受けて経験値を貯め、内定という武器や仲間を手に入れて、ようやく難関企業にチャレンジする資格を得る。
そういった、リスクの低い就活を実践していただきたいと思います。
メリット5.自分の力で入社できる最大限の企業に入社することができる。
選考を受けて落とされるとショックだと思いますが、それは「あなたの能力が、その企業の内定を取れるレベルに達していなかった」ということを意味しています。
例えば、ESで落とされたのであれば内定のレベルからは程遠いことが分かります。これも重要な情報です。
ですが、最終面接で落とされたのであれば、もう少しで内定が取れたということがはっきり分かります。
片っ端から受かりやすい企業を受けていく就活を実践したとしても、最初のうちは多くの企業から落とされることになると思います。
ですが、落とされたとしても凹む必要はありません。
なぜなら「自分はその企業には達していなかった」という貴重な情報を得られたからです。
企業の難易度や偏差値のようなものは、倍率の数字としては出ていますが具体的な形としては見えにくいです。
ですが「落とされた」という事実は、あなたの力がその企業の偏差値に達していなかったという何よりの証拠になります。
それも、何社も落とされることで偏差値がより具体化されていきます。
たとえば、超難関企業を受けてESで落とされた場合、自分が内定のレベルからどれだけ離れていたかが分かりにくいと思います。
仮に電通の偏差値が70だとしたら、偏差値60で落とされたのか、40で落とされたのか、分かりません。
一方、倍率が低く受かりやすい企業を5社〜10社ほど受ければ、ES通過したり面接に進めたりする企業が何社か出てくると思います。
そうすれば、「自分はこの企業と同じくらいの偏差値なんだな」と予想することができます。
数字にすると分かりやすいかもしれません。
例えば、倍率50倍の企業を受けて2次面接まで進めたのなら、次は倍率30倍〜40倍の企業を受ければ内定が取れる可能性がかなり高いことがわかりますよね。
少しずつではありますが、徐々に自分の力で内定が取れる最高レベルの企業に近づいていくことができます。
1つ注意点があります。
それに就活は一斉にエントリーが始まるため、「50倍落ちたら次は30倍を受けなおそう」と思っても、募集期限が終わっている可能性があります。
なので、あらかじめたくさんの企業をエントリーしておき、様々な倍率の企業を受けられるように体制を整えておきましょう。
一番ダメなのは、自分の偏差値が50なのに、70ばかり受けて全部落ちまくり、
その後、偏差値40の企業から内定を取って就活を終えることです。
まんべんなく様々な企業をエントリーしておけば、自分の偏差値で取れる最高の企業から内定を取ることができます。
たまに、難易度の低い会社で落とされまくったくせに本命は超難関企業だという学生がいますが、身の程知らずです。
だって、偏差値の高い企業から内定が取れる人なら、受かりやすい企業からいとも簡単に内定を獲得できるはずですよね。
はじめに何社か落とされた時点で、自分の能力値の低さに気づきましょう。
もし本当に難関企業に受かりたいのなら、受かりやすい企業から最低一社内定を取ってからでも遅くはないのではないでしょうか。
4.エントリーの具体的な方法
ここまで、エントリーとは何なのか、またどんな企業にどんなスタンスでエントリーしたらいいのか、ということについて解説してきました。
ここからは、実際のエントリー作業の方法について解説していきたいと思います。
一言でエントリーと言ってもいろいろな方法があります。
どの方法でも同じエントリーに変わりはありませんが、あまりオススメできない方法もあります。
一つ例をあげてみましょう。
以下の2つの例では、どちらがその企業に対する志望度が高いと判断されるかわかりますか?
1.リクナビについている、「あなたのオススメ企業を一括エントリー!」というボタンからエントリーした学生
2.企業の採用ホームページから名前などの情報を入力してエントリーした学生
さあ、いかがでしょうか?考えてみてくださいね。
・・・簡単でしたね。笑
お分かりいただけたと思いますが、これは間違いなく後者の学生が志望度が高いと判断されます。
考えてみればすぐに分かりますよね。
そもそもその企業を第一志望にしている学生が、一括エントリーボタンからエントリーをしてくるわけがないんです。
第一志望なら就活が始まったら真っ先にその企業の名前で検索し、企業の採用HPから直接エントリーしてくるはずなんです。
事実、企業はあなたがどのルートからエントリーしてきたかというデータを見ています。
最近のシステムは非常に高性能で、エントリー前にどんなページを見ていたか、どんな検索キーワードでHPに来たか、採用HPを何分見ているかもすべて分かるようになっています。
一括エントリーボタンからやってきていたとしたら、仮に面接で「第一志望です!」といってもどうせ嘘だろ!と思われて落とされる確率は上がるでしょう。
と、このようにエントリーの方法を間違えるだけで受かりにくくなってしまうことがいくつかあります。
知らずに就活やってる学生がほとんどだろうな・・・
ま、知らない人は放っておきましょう。笑
ここからはやってはいけないエントリー方法と、オススメのエントリー方法を紹介していきます。
4-1.やってはいけないエントリー方法
簡単に言うと、
「自分からその企業を選んでエントリーした」がプラス。
「オススメされたからエントリーした」がマイナスです。
自分の意志でエントリーすることが大事なのです。
マイナス評価されてしまう、オススメされたからエントリーとは以下のようなものを指します。
- 一括エントリーボタン
- エントリー数の目標まであと何社!みたいなオススメ企業
- あなたと興味が似ている学生は、こんな企業をエントリーしています
- 企業からの特別オファーメルマガからのエントリー
これらの方法によるエントリーは、「オススメされたから」という色がついてしまうので、基本的には避けるべきです。
ただ、オススメ企業を別に受けちゃダメと言っているわけではありませんよ。
問題は、「エントリーのやり方」です。
次で紹介する方法でその企業にエントリーすれば、高い評価を得ることに繋がります。
4-2.オススメのエントリー方法
「自らの意思でエントリーします」というスタンスが重要なので、そのスタンスが企業に伝わるエントリー方法を行いましょう。
私がオススメのエントリー方法はただひとつ。
それは企業HPからの直接エントリーです。
この方法を知っただけで、あなたは他の学生から一歩リードしたことになりますよ。
直接エントリーしただけで、「自らの意志でエントリーしている」ということが企業に伝わります。
ほとんどの学生がリクナビでエントリー数を増やしていく一方で、企業HPからエントリーしてくる人は、「元々その企業を志望していた」という人以外に考えられません。
このように、周りの一般的な就活生がどんな行動をしているのか?と考えることは非常に重要です。
ちなみに企業HPから直接エントリーする場合、エントリーフォームからいちいち名前、住所、大学名などの個人情報を入力していく必要がありますが、これがけっこう面倒です。
面倒なのですが、これを乗り越えてエントリーした、という事実も志望度の高さのアピールにもなります。
ちなみに、HPとリクナビの両方からエントリーできる企業もたくさんありますが、その場合も迷わずHPから直接エントリーしましょう。
4-3.直接エントリーを補助してくれるツール
企業のHPから直接エントリーするのは非常に有効な方法だと考えられますが、いかんせん入力に時間がかかります。
そこで、この時間を短縮するために、ツールを使いましょう。
面倒くさいエントリーフォームの入力を手助けしてくれるツールを幾つか紹介しておきますので、使ってみてください。
全て無料なので安心です。
■ロボフォーム
■Autofill(Google Chrome プラグイン)
http://www.dafuku.com/2014/03/chrome-autofill.html
■懸賞当確
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/net/se418338.html
まとめ:エントリーを制するものは、就活を制す
いかがでしたでしょうか?
「エントリー」に関してここまで深く掘っていったコンテンツは他にないと思います。
多くの就活本や就活ブログでは、
「自己分析をして、自分の強みが活かせる業界にエントリーしよう」
「興味の幅を広げて、多くの企業をエントリーしよう」
この程度しか言っていません。
はっきり言いますが、このやり方ではダメです。
どんなに自分にマッチしている業界とは言っても、現実的に内定が取れない会社は本当に多いからです。
このやり方が正しいなら、Aさんは今ごろ広告代理店で働いているはずなのですが、内定ゼロでしたからね。
大学受験と就活は、ある意味似ています。
偏差値の低い学生が東大に入れないのと同じく、ビジネスにおける偏差値が低い学生では電通や博報堂、テレビ局などの難関企業から内定を取ることは絶対に不可能です。
ましてや、就職浪人が毎年10万人以上もいるんですよ?
内定が取れる確率が高い企業を積極的にエントリーしていくのは、自分の人生を棒に振らないために当然の戦略だと思います。
人生を決める活動、それが就活です。
たかがエントリー、されどエントリーです。
あなたが一切妥協せず、貪欲に内定を獲得するために努力してくれることを祈っています。