情報工学部出身のKは、なぜ食品メーカーを受けたのか?3つの理由

情報工学部の出身である僕が就活生のとき、戦略的に食品メーカーを受けた理由についてお話します。

結論、メリットしかないと考えたから受けたんです。これはかなり参考になると思うので、これから受ける企業を考えていく就活生は、ぜひ実践していただければなと思います。

というか、自分の得意分野とか、自己分析してやりたいなと思った仕事しか受けないというのは、完全に自分の可能性を狭めているだけです。そんなことして、受けた企業全部落とされたらどうするんですか?落とされてからまた他の企業エントリーする頃には就活終盤ですよ?良い企業が残っていると思いますか?

前提として、まだ採用枠が残っている就活前半〜中盤で就活は終わらせないといけません。満足度が一気に下がりますから。そういった意味でも、なるべく多くの企業を早めに受けて、内定を獲得するチャンスを広げることはとても効果的です。

こうした背景を踏まえて、僕がなぜ戦略的に食品メーカーを受けたのか?その理由についてお話したいと思います。

ちなみに言っておきますが、ミーハーな理由で「やっぱ明治とか森永とか日清食品とか、入れたらいいなあ。とりあえずエントリーしておこっと」と受けたわけではありません。きちんとメリットがあることを理解した上で受けています。

同様の理由で製薬メーカー、不動産デベロッパー、ゼネコン、金融、商社なども同じように受けていました。食品メーカーという特定業種が重要というのではなく、幅広く受けることが大事だよという内容の記事になります。

1.幅広い業界知識を学ぶため

まずは何よりも業界知識を学ぶためです。学んで何をするかというと、自分が行きたい本命業界の通過率を上げるためでもあり、今後のキャリアのためでもあるんです。

僕は情報工学部なのでメインはIT業界やメーカーでした。ですがIT業界もメーカーも、入社してからその業界の中だけで仕事をするわけではありません。例えば何かシステムを構築して提供するのであれば、提供先は食品メーカーかもしれないし製薬メーカーかもしれません。もっと言えば、会話する相手が食品メーカーの人間になるということです。

僕はそれが分かっていたので、本命視していたIT業界の面接でそのことを伝えていました。

「例えば食品メーカーがお客様になるのであれば、原材料の仕入れから工場での生産、流通や小売に至るまでのサプライチェーン、さらにはお客様への広告マーケティングに至る様々なセクションがあり、隅々まで目を配りながらお客様と付き合っていくことで信頼関係を築くことができると考えます」

こうしたことを話せるのも、僕が食品メーカーの業界研究をやり、実際に選考を受けていたからです。同じように制約メーカーや金融など、いろんな業界の知識を言っていたので、面接での話のレパートリーがかなり増えました。

こういう人間はレアです。他業界の知識まで豊富に持っている情報工学部の学生はそうそういないと思いませんか?だから「情報工学部なのにこいつ面白いな」って思われていたんじゃないかなと思います。完全に狙って演出しているんです。

ちなみに、「業界知識を得るだけだったら、食品メーカーを受けなくても本とか読めばいいんじゃないの?」という意見もあると思います。業界研究のための本もたくさん出ていますしね。ですが、本当に本だけで情報が正しく身に着けられるでしょうか。

僕は、「結局エントリーしてES書いて面接に行かないと本腰が入らない」と思ったので、選考を実際に受けることにしました。習うより慣れろの精神で、まずはプールに飛び込んでみたってことですね。選考自体も本気で受けていたからこそ、業界知識をほんとうの意味で学べたと思っています。

ちなみに「たくさんの業界を受けるのは大変じゃない?」と思ったかもしれませんが、受けること自体は別に大変ではありません。ES提出のスキルは鍛え上げていたし、受けながらさらにスキルは上がっていきますしね。知識の少ない業界の情報収集はしっかりやりながらもESは気軽にポンポン出して、通過して面接呼ばれたところは更に深く業界・企業研究をしていくという流れでしたので、とても生産性の高い就活をやれていたなと思います。

2.選考突破のためのスキルを磨くため

業界を広げて数多くの企業を受けるので、ESや面接を受ける回数が単純に増えます。選考を突破するためのスキルアップという意味では数を重ねて経験値を積むことが基本になるので、食品メーカー含めて様々な企業を受けていったことによって僕のESや面接を突破するためのスキルはどんどん上がっていきました。

食品メーカーのESは難しいことで有名です。代表的なのは、A4で裏が白紙で枠しかないエントリーシートが手書きで用意されていて「あなたをこのA4用紙1枚で自由に表現してください」といったようなもの。食品メーカーを受ける多くの学生がこれに苦しめられ、書いたこともない絵を書いたり、SNSにあげていたキラキラした自分の写真を貼り付けたりして、時間と労力をかけて試行錯誤した挙げ句、落とされまくっています。

他にも、「高齢者をターゲットにした新商品を企画して提案してください」「30年後の将来に流行っていると思うものを考えて説明してください」といったような企画・アイデア系の質問も多く出題されています。とにかく難しいです。

あれは難易度を上げて受けてくる学生の数を絞りたいという食品メーカー側の作戦です。たくさん受けられても一枚ずつ選考している時間がないから、敢えて難しいエントリーシートを用意するんです。社名を知っているという理由だけでエントリーしてくる学生を門前払いにあわせるんですね。食品メーカーとしても、そんなミーハーな学生は欲しくありません。「アイデアや表現力の無い学生は受けないでくださいね」という食品メーカーのメッセージが込められています。

ただ、この過酷な関門に敢えて僕は挑んでいくことによって、アイデア力や企画力を磨こうとしました。なんせもともと企画力は無かったし斬新なアイデアを生む力なんてありませんから、一から頑張りました。さすがに一枚30分で提出するわけにもいかないので、じっくり考えて提出していました。それでも2時間くらいで書ききることを目標にして、アイデアが浮かばなければ諦めて次、というサイクルでやっていましたので、効率は決して悪くなかったです。徐々にスキルアップは実感できて、アイデア系の質問でもサクッと答えられるようになるまでそこまで時間はかからなかったです。

まさに習うより慣れろです。けどそれがあったからこそ、本命だったIT業界の選考にもそれが活きてきたわけだし、なんならその後のキャリアにも生かされています。

3.他ジャンルだからこそ市場価値が上がる

もしかしたら疑問があるかもしれません。

「Kは食品メーカーに本当に入社したかったのか?」

答えは半分NOで、半分YESでした。というより、選考を受けていく中でどんどん食品メーカー含めた他業界の魅力を感じるようになったのです。企業そのものへの魅力ももちろんですが、入社後の自分の立ち位置がとても魅力的だなと思いました。

仮に僕が食品大手の味の素に入社できたとします。じゃあ周りの同期はどんな人が集まるのかというと、当然高学歴でコミュニケーション能力が高い学生やグローバル学生、技術系では食品や栄養学の研究を行ってきたような化学、生物学などのガチガチの高学歴学生などが集まるんだと予想できます。じゃあそんな中にぽつんと「情報工学出身のK」がいたらどうなると思いますか?

「浮く」と思います。完全に浮くでしょうね。食品のことなんてほとんど知らないし、学んできてもいない。

けどね、この「浮いている状態」こそチャンスだと思うんです。僕は食品のことは知りませんが、情報工学の知識やインターネットに関するスキルは持っています。味の素としてインターネットは重要か重要じゃないかといえば、当然重要です。インターネットマーケティングをやっているかやっていないかといえば、当然やっています。だけど、インターネットに詳しい学生が味の素を本命視して受けてくるかと言うと、ほとんど来ません。

だから僕は、敢えて「自分は浮いている」という状況を強みに変えられると思ったのです。実際にエントリーシートにも、「情報工学を志してきた自分だからこそ貴社で間違いなく活躍でき、食品業界にインパクトを与えることができる。それは僕がIT業界に入社したとしても実現できないことです。」と書いていました。こういう学生はなかなかいないので、浮いてるんですけど、「情報工学×食品」というのが自分なりのポジショニングなんです。面接でも「なんでIT業界じゃなくてうちを受けようと思ったのですか?」という質問を受けましたが、この回答をしたら面接官はとても納得されていました。

食品に詳しい学生なんて山のようにいますから、僕がそういう学生と真っ向勝負したところで絶対に勝てません。自分ならではのポジションが取れば評価してもらえるという確信があったからこそエントリーしたのです。

これを食品メーカーのみならず、他の業界でも「情報工学×不動産」「情報工学×製薬」といった形で受けていき、実際にエントリーシートをいくつも通過させ、面接にも進むことができました。企業が「情報工学の学生なんていらないよ」というスタンスを取っているのであれば、僕がESを通過することはなかったと思います。つまり、関係ない専攻で磨いたスキルも、少し視点を変えれば強みにできるということです。

こうした作戦で成功したのは僕だけではありません。指導してきた学生の中には、情報工学系から化学メーカー、自動車部品メーカー、不動産デベロッパー、商社などに内定した学生もいます。化学から機械メーカー、IT業界に進んだ学生もいます。ちゃんとポジショニングさえしっかりできていれば、他業界でも内定は取れるのです。

まとめ

「関係ない業界を受けても落とされますかね?」

という質問をしてくる学生は多いですが、そんなことはありません。ポジショニングさえできていればES通過できるし、ES通過できたということは他業界の学生を企業が求めているという何よりも証拠です。

仮に落ちたとしても、広い業界の知識が身につくし、選考突破するための能力も間違いなく向上しますから、あなたの就活においてメリットしかありません。

ちなみに僕は情報工学の大学院出身だから「情報工学が強み」という言い方をしていましたが、他の分野の大学院生でも使えるし、別に学部の理系でもいいし、文系学生でも同じです。経済学や文学などの文系分野も、他業界で活かせることはたくさんあります。その分野にいる自分だからこそ、あなたの企業で活躍できる!というポジショニングをとってみてください。

受ける業界を狭めても、あなた自身のチャンスが狭まるだけです。チャンスは広げていきましょう!

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ABOUTこの記事をかいた人

新潟県出身。筑波大学で情報工学専攻。就活時には、徹底的なES・面接対策により大手企業4社内定。残業が少なく福利厚生の充実した大手企業で働きながら、就活アドバイザーとして学生向けの情報配信や、個別指導を実施し、成功者多数。徹底的な事前準備と確率論的なアプローチによって高い内定率を実現している。